SIRO-224 初々59play_arrow
EPISODE.1
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SIRO-224 初々59

時は西暦2008年。世界は不況の渦に襲われた。米国に端を発したこの不況。元々日本への影響は軽微だと思われており、危機感を持っている者は少数だけだった。だが時間の経過と共に日本の景気も悪化し、気づけば世界で一番影響を受けた国と言っても過言では無い程の状況へと陥り、体力の無い中小企業はバタバタと倒れていった。そして、彼女の父もその一人だった。彼女の父は、元々小さな不動産会社の社長だった。小規模ながらもそれなりに利益も出しており、彼女は小さい頃から比較的裕福な家庭で元気に育った。だがそれも今では夢の様だ。景気の悪化と共に、父の会社の経営は悪化し赤字へと転落していった。父はなんとか会社を立て直そうと相当な努力をしていたそうだ。だが、無理が祟ったのだろう。やがて父は身体を壊した。そして努力も空しく、多額の借金を残したまま、会社は倒産したそうだ。そうしてその借金は彼女の肩に重くのしかかった。普通に働いても返せるような金額ではない。父も暫くは働くのは無理そうだ。「今まで育ててくれた父の為、私が頑張るしかない!」彼女はそう思った。だがそうは思っても何をどうすれば良いかわからない。彼女は悩んだ。そして、出した答えが夜の仕事だった。浅はかだったかもしれない。だが父のように、会社を経営する才能が自分にあるとは思えない。今まで親に頼りっぱなしで生きてきた彼女には、他に方法は思いつかなかった。だがそのお金がある程度溜まったら、もっと他の何かをしよう。おぼろげながらそんな事を思っていた。そうしてまずは、風俗で働く事となった。今まであまり経験の無い彼女は戸惑う事も多かったそうだ。だがそこで色々なテクニックを身に着けた。半年程過ぎた頃。「彼女のバキュームフェラは凄い」お店の常連客の中ではそんな噂で持ちきりだった。身体を張った仕事にも慣れ、むしろ自分にとって天職なんじゃないだろうかと考えている彼女が居た。そして次に目を付けたのがAV女優だ。トップ女優になれば、現在抱えている借金など簡単に返せるだろう。彼女の挑戦はまだ始まったばかりだ。
39min.
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